2016年12月10日土曜日

大久保通り拡幅問題 その1

神楽坂地区において、都道「大久保通り(放射25号線)」の拡幅事業が進みつつあります。この通りは神楽坂の中央部で神楽坂通りと「神楽坂上交差点」で直交しています。現在片側1車線、幅員約18mであるものが、片側2車線、歩道幅員6m、総幅員30mになる計画で、東京都の計画では次の図のような断面構成とされています。現在、用地買収が進められています。




この計画の通りに道路が拡幅されれば、神楽坂商店街の真ん中を4車線道路が通り、まちが分断されることが危惧されます。また、拡幅された道路に面しては建築の側面が露出することになり、連続したにぎわいづくりにとって、また景観の面からも大きな問題となります。

さらに、道路事業期間が長期にわたることが予想され、その間、一般的な道路予定地のような「金網囲い」がされることになれば、これもまちとして大きな痛手となります。

この道路は戦後の昭和21年に都市計画決定されたもので、その後70年近く動かなかったものが、近年になって事業が進められようとしています。終戦直後と今日では、社会状況、交通量、土地利用、都市整備のニーズなどに大きな違いがあるのですが、そのような違いを超えてまでこの道路を、従来の計画に固執し、自動車のために建設する意義があるのでしょうか?

道路用地買収が既に始まり、多くの権利者の方々が道路拡幅計画を前提として生活設計をされている現状では、拡幅そのものを否定することは非現実的と思われます。しかし、拡幅した空間を車のためではなく歩行者のため、地域のために使うことは大いに意義があります。



今後数回に分け、この問題について提起していきます。

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